グルジア語 勉強庁
〈短 題〉 私は行く
マーク  introduction
「私は行く」に関する表現をトピック的に取り上げます。
マーク グルジア語のUnicodeフォントを使用する場合は ☞ こちら
 マーク 私は〜に行く
マーク現在形〉近い未来を言うときにも使います。
私は(これから)〜に行きます。
ME ZprodZprodZprodSHI  MIVDIVARZprod
me ...-SHi  mi+v-di-var.
マーク〈未来形〉
私は〜に行く予定です。
ME ZprodZprodZprodSHI  TTSAVALZprod
me ...-SHi  TS'a+val.
マーク〈希  望〉
私は〜に行きたい。
MINDA  ZprodZprodZprodSHI  TTSASVLAZprod
m-i-nd-a  ...-SHi  TS'a+svla.
〔説明〕
 主語代名詞の me(私は)は省略できます。
 行き先を … の位置に入れます。
 行き先を導く「〜に、へ」は、日本語と同じように名詞の後ろに付きます。基本的には上のように SHI (SHi) が使われますが、名詞によっては ZE (ze) が使われます。どの名詞がどちらなのか、今の時点で私にはわかりません。
 後置詞 SHI (SHi) を付けるときの規則は ☞ こちら

後置詞 SHI (SHi) の付け方

(場所)に、へ」を表す後置詞 SHI (SHi) は、名詞の語幹に直接付けます。具体的には次のとおりです。
※ 本当は名詞の与格形に付くのですが、与格語尾の s が SHi と同化して消えてしまい、結果的に語幹に付くことになります。☞ エクスプレス p.59 3項

マーク 主格語尾が - (i)
i を取ってから SHi を付ける
 (例)家 saKHl-i → 家に saKHl-SHi

マーク それ以外
⇨ そのまま SHi を付ける
 (例)学校 sk'ola → 学校に sk'ola-SHi

〉後置詞 SHI は与格支配なので、文法上は与格として扱います。したがって、たとえば〈形容詞+名詞〉SHI を付ける場合、形容詞などの修飾語は与格の形になります。

〈参考〉
後置詞 SHi ☞ エクスプレス p.33 5項, p.44, p.48, p.59 3項/Aronson §4.4.1 (p.90)

〔例文〕
マーク 私は大学に通っている
マーク 私はこれから大学に行く
 ME  UNIVERSITTETTSHI  MIVDIVARZprod
 me  universit'et'-SHi  mi+v-di-var.
マーク 明日私は博物館に行く
 KHVAL  MUZEUMSHI  TTSAVALZprod
 KHval  muzeum-SHi  TS'a+val.
マーク 私はウクライナに行きたい
 UKKRAINASHI  MINDA  TTSASVLAZprod
 uk'raina-SHi  m-i-nd-a  TS'a+svla.
〔発音のヒント〕
英字表記のKHは子音字 に対応し、のどの奥で息をこする摩擦音です。
 マーク 〜で行く
 交通手段を言うには乗り物の名詞を具格という形にします。☞ エクスプレス 5課
 ※ 具格語尾についてはこちら
 語幹 :縮約あり
 語尾〔具格〕
1. 子音幹語幹が子音で終わる
-IT (it)
〔一般形〕主格:-C-i → 
C- it
2. 母音幹, 語幹末が -a, e
母音 a, e を取って -IT (it)
〔一般形〕主格:-Xa, e → 
-X -it
3. 母音幹, 語幹末が -o, u
-TI (ti)
〔一般形〕主格:-Xo, u → 
 -Xo -ti, -Xu -ti
 ※記号:C=子音,X=任意の音
地下鉄METTRO (met'ro)
地下鉄でMETTROTI (met'ro-ti)
バスAVTTOBUSI (avt'obus-i)
バスでAVTTOBUSIT (avt'obus-it)
PEKHI (pex-i)
歩いてPEKHIT (pex-it)
〔例文〕
マーク 私はタクシーで行く
  一般的な語順:
 ME  TTAKSIT  TTSAVALZprod
 me  t'aks-it  TS'a+val.
  タクシーで行くことを強調:
 ME  TTSAVAL  TTAKSITZprod
 me  TS'a+val  t'aks-it.
 マーク 後置詞「〜から」
 起点を示すには後置詞 DAN (dan) を使います。後置詞 -dan は、名詞の属格から語末 s を取ったあとに付けます。まとめると ☞ こちら

後置詞「〜から」の付け方

後置詞「〜から」დან (dan) の付け方は次のとおりです。

マーク 主格語尾が - (i)
⇨ そのまま後ろに დან (dan) を付ける
 (例)k'aTS-ik'aTS-i-dan;  
    
saKHl-isaKHl-i-dan

マーク 語尾が - (a), - (e)
a, ei に変えて dan を付ける
 (例)kuCH-akuCH-i-dan;  
    
k'ib-ek'ib-i-dan

マーク それ以外
⇨ そのまま後ろに dan を付ける
 (例)sakartvelosakartvelo-dan

〉文法的には名詞の属格語尾の S (s) を取ったものに DAN (dan) を付けます。

〈参考〉
後置詞dan ☞ Aronson 4.4.2(p.91)/エクスプレス 6課/Beginner's 10課(p.167)
属格 ☞ Aronson 3.2.1(p.67)/エクスプレス 4課/Beginner's 6課(p.114)

マーク 語彙
ここからAKEDAN (ak-e-dan)
どこからSAIDAN (sa-i-dan)
 マーク 後置詞「〜まで」
 終点を示すには後置詞 MDE (mde) を使います。後置詞 -mde は、名詞の様格から語末 d を取ったあとに付けます。まとめると ☞ こちら
(どうでもいいですが「まで」と mde は似ていますね)

後置詞 MDE (mde) の付け方

 終点を表す後置詞 MDE (mde) は、名詞の様格から語末 d を取ったあとに付けます。具体的には次のとおりです。

マーク 子音幹(子音で終わる語幹)
 ⇨ 語幹に - A - MDE (-a-mde) を付ける

マーク 母音幹(母音で終わる語幹)
 ⇨ 語幹に - MDE (-mde) を付ける

〈参考〉☞ エクスプレス p.49/Aronson §4.4.3 (p.92)

マーク 語彙
どこまでSADAMDE (sad-a-mde)
 マーク 語彙
 場所の名前などは ☞ 地 名
 マーク 参考:動詞「行く」の変化
〈行く〉
動名詞:mi+svl-a
学習見出し形:MIDIS (mi+di-s)
現在形:
1MIVDIVAR T 
mi+v-di-var(-t)
2MIDIKHAR T 
mi+di-KHar(-t)
3sMIDIS
mi+di-s
3pMIDIAN
mi+di-an
 
未来形:
1TTSAVAL T 
TS'a+val(-t)
2TTSAKHVAL T 
TS'a+KH-val(-t)
3sTTSAVA
TS'a+v-a
3pTTSAVLEN
TS'a+vl-en
 
 凡例:
 左端の数字はそれぞれ1人称、2人称、3人称単数、3人称複数を表します。
 1・2人称は複数で語尾に t が付きます。
 「行く」の未来形は一般に前綴りが mi ではなく TS'a になります。これは「出発する」「出掛ける」という動作に重点が置かれるためのようです。前綴りが mi の未来形もあるようですが、特定のニュアンスを伴うようなので、区別がわからないときは TS'a を使うのがよさそうです。☞ Aronson p.100 注6
revisions
2013.11.05 初 版